2012.04.30
ここにあるものの全て
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昨年の暮れ、この展示をするに当たり
北村さんの家に行って打ち合わせをした。
北村さんが淹れてくれた
コーヒーを飲みながら
家の中を見渡す。
色々なモノたちが、あちらこちらに
当たり前のように、その場所に
存在していた。
玄関脇のバック
台所の後ろの自転車
階段に並べられた靴
棚上に重ねられた服
壁に貼られた絵や写真
机下には何冊ものScrapBook
ここにあるものは、全て北村さんの
大切にしてきたモノ
本当に好きなモノなのだ。
この空間にいると
なぜだか落ち着いた。
それはなぜか。
ここにあるモノがどれも
押し付けていないモノたちなのだ。
飾りで置かれていないのだ。
無理して飾られているわけでもなく
新品のまま置かれているわけでもなく
何年も使われ続けてきているモノたちが
これからも当たり前に使われていく
だろう状態で置かれている。
こんな展示が出来ないだろうか。
展示を見る人が、自分が感じたこの落ち着く感じを知ってほしい。
と 思った。
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北村 範史 個展 「D.I.Y.」
4月27日(金)~ 5月2日(水)
12:00~20:00 (最終日18:00)
昨年の「球根とサコッシュ」に引き続き
フラスコ2回目の展示です。
パソコンを見ていると欲しいモノが際限なく出てくる。
昔のモノだって海外からだって手に入る。
そんな日々を送りながら、
今現実に目の前にあるものを使って
何ができるのか試したくなった。
昨年の「サコッシュ」もそのひとつだった。
今年はもう少し手を広げよう。
自分の手を動かし、身の回りのモノに手を加え、
そういう事をしながら絵を描こうと思う。